鋳物製造の水島鉄工所(群馬・高崎市)が特別清算

鋳物製造の水島鉄工所(群馬・高崎市)が特別清算
2024/6/25

 鋳物製造の水島鉄工所(群馬県高崎市高砂町)が前橋地裁高崎支部から特別清算開始命令を受けたことが25日、分かった。12日付。帝国データバンク群馬支店によると、負債額は調査中。

 同社は1916(大正5)年5月創業、58年10月に法人改組。水道用のマンホール鉄ぶたをはじめ、通信・電力関連の鉄ぶた、発電機、印刷機械、船舶関連、土木機械向け部品などの鋳造を手がけ、水門設備の設置工事や改修も行っていた。長年の製造ノウハウにより事業規模を拡大。99年9月期の売上高は約10億1400万円を計上していた。

 しかし、主力の鉄ぶたが、公共工事予算縮小の流れや同業者間の競合激化により減収傾向をたどった。発電機、印刷機械、船舶などの鋳物部品や、防災、電線共同溝用鉄ぶたなどに分野を拡大したが、2022年6月期の売上高は約5億1500万円にとどまった。赤字基調で債務超過状態が続き厳しい資金運営となっていた中、23年3月、得意先各社に同年3月末で鉄ぶた製造事業、5月末で水門事業から順次撤退する旨の通知を出し、実質的に事業を停止。負債を大幅に圧縮するために、9月に高崎市小八木町の本社工場の不動産を売却した。今年1月31日、株主総会の決議により解散していた。

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