赤字続く「上毛電気鉄道」協議会が“全線存続の基本方針”確認
2025/1/28
赤字が続く、前橋市と桐生市をつなぐ上毛電気鉄道について、将来的なあり方を検討する県や沿線自治体などでつくる協議会は、沿線住民へのアンケート結果などから、全線を存続させる基本方針を確認しました。
前橋市と桐生市をつなぐ私鉄の上毛電気鉄道は、利用客の減少などから、2022年度までの5年間、毎年2億円から3億円ほどの赤字を計上しているほか、沿線の人口は、20年後までに、2020年の時点と比べて10万人以上減少することが見込まれています。
県は、上毛電気鉄道のほか、同じくいずれも赤字が続く、上信電鉄と、わたらせ渓谷鉄道の県内の私鉄3路線について、沿線自治体などとともに、それぞれ協議会を設置し、各路線の将来的なあり方を検討しています。
27日、前橋市で開かれた協議会では、このうち上毛電気鉄道について協議され、全線を存続させる基本方針を確認しました。
理由としては、▽協議会が行った沿線住民などへのアンケートでおよそ6割が鉄道存続のための運賃引き上げを認めると回答したことや、▽バスなどに転換した場合の収支を試算した結果、鉄道の維持が赤字が最も少なかったことなどをあげています。
協議会では、私鉄3社で経理業務を共通化するなど、今後の取り組みの方向性も確認したということで、来月には、残る2路線でも基本方針を示すことにしています。
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[cite] : 赤字続く「上毛電気鉄道」協議会が“全線存続の基本方針”確認|NHK 群馬県のニュース