群馬 「前橋空襲と復興資料館」オープン 記念式典行われる

群馬 「前橋空襲と復興資料館」オープン 記念式典行われる
2025/4/28

群馬 「前橋空襲と復興資料館」オープン 記念式典行われる

太平洋戦争末期におよそ600人が犠牲になった「前橋空襲」の実態などを伝える市の資料館が28日開館し、記念の式典が行われました。

「前橋空襲と復興資料館」は、昭和20年8月5日から翌日にかけてのアメリカ軍による攻撃でおよそ600人が犠牲になった「前橋空襲」の実態や、復興の過程などを伝える市の施設です。

28日は資料館が入る市民文化会館で開館の記念式典が行われ、小川晶市長が「ここ前橋で実際に起きた出来事や人々の記憶を読み取ってほしい」とあいさつしました。

資料館には、空襲で亡くなった人たちの名前の一覧や、戦地の夫から妻に宛てて送られた「軍事郵便」と呼ばれる手紙などの資料、およそ100点が展示されています。

手紙を寄贈した代田昌弘さん(84)によりますと、送り主の父、秋造さんは昌弘さんが3歳の時にニューギニアで戦死したということです。

昌弘さんは「物心ついた頃から父はおらず、あすの食べ物にも困り、父がいない大変さをひしひしと感じながら育った。戦争はいけないと改めて知ってもらいたい」と話していました。

また、前橋空襲の経験者で資料館の名誉顧問に就任した原田恒弘さん(87)は「特に次世代を担う若者たちに戦争と命について考えてほしい。この資料館がそのきっかけになれば」と話していました。

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[cite] : 群馬 「前橋空襲と復興資料館」オープン 記念式典行われる|NHK 群馬県のニュース