群馬県 AI解析で渋滞判断 う回ルート勧める実証実験始める

群馬県 AI解析で渋滞判断 う回ルート勧める実証実験始める
2025/4/7

群馬県 AI解析で渋滞判断 う回ルート勧める実証実験始める

群馬県は、AI=人工知能による解析で道路が渋滞しているかどうかを判断し、ドライバーにう回ルートを勧める実証実験を7日から始めました。

群馬県が行う実証実験は、通勤時間帯などに中心市街地に向けて多くの車が集中する、太田市の国道407号線とその周辺で行われます。

県と民間の会社が共同開発したシステムで、渋滞エリアに設置されたカメラの映像をAIが解析し、車間距離などから渋滞が発生していると判断すると電光掲示板でう回ルートを通るよう促します。

実験初日の7日は、交通量が増えだす午前8時前後になると電光掲示板に「中心市街地渋滞中」とか「う回をお願いします」などのメッセージが表示されていました。

県は、実証実験を今月25日まで行って効果を検証したうえで、ほかのエリアの渋滞対策にも生かすことを目指すということです。

群馬県道路交通計画室の小保方良主任は「渋滞緩和には、リアルタイムの状況を届けることがとても重要だと思うので、細心の注意を払いながら実験を行っていきたい。このシステムが少しでも渋滞対策に役立てられれば」と話しています。

【渋滞対策関連】
国や県などは、交通量の多い時間帯の車の速度などを基準に、県内の主な道路のうちのあわせて337か所を「主要渋滞箇所」に指定しています。

国土交通省によりますと、順次、バイパスや右折専用レーンの設置なども進めていますが、交通量などにあわせて赤信号と青信号の間隔を調整し、渋滞を起きにくくさせる工夫も行っているということです。

さらに、去年からは、行楽シーズンに合わせた対策も試験的に始めています。

具体的には、去年10月、県内有数の観光地、伊香保温泉の利用客などで混雑する、関越自動車道の渋川伊香保インターチェンジ付近の渋滞を緩和するため、1つ東京寄りのインターチェンジから伊香保方面に向かうよう誘導する実験も行い、効果を検証中だということです。

国土交通省高崎河川国道事務所計画課の伊藤光宏課長は「渋滞の原因はエリアごとに違うので特効薬はないが、ハード面とソフト面両方の対策を行い、1つでも渋滞が解消される地点を増やしていきたい」と話しています。

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[cite] : 群馬県 AI解析で渋滞判断 う回ルート勧める実証実験始める|NHK 群馬県のニュース