群馬県内各地で激しい雨 安中は1時間に120ミリ 土砂流出や道路冠水も
2024/9/9
8日夜から9日明け方にかけ、前線に向かって流れ込む暖かく湿った空気と上空の寒気の影響で大気の状態が不安定となり、群馬県内は広い範囲で警報級の激しい雨に見舞われた。前橋地方気象台は、富岡、安中、高崎の各市に記録的短時間大雨情報を発表。同気象台と県は、土砂災害の危険度が高まったとして、3市と前橋、桐生の両市に一時、土砂災害警戒情報を出した。
同気象台によると、富岡市妙義町付近で8日午後8時40分までの1時間に約100ミリ、安中市松井田町付近で同午後10時までの1時間に約120ミリ、高崎市付近で9日午前2時までの1時間に約100ミリの猛烈な雨が降ったとみられる。8日午前11時の降り始めから9日午前6時までの降水量は、高崎市上里見で186.5ミリ、同市榛名山で143ミリなどとなった。
この雨の影響で、安中市東上秋間の市道では土砂流出を確認、高崎市内では冠水したアンダーパスが通行止めになったほか、各河川で水位が上昇した。井野川の元島名観測所では9日未明に、氾濫のおそれがある「氾濫危険水位」を超えた。
前橋、渋川など県内9市町村に大雨・洪水警報が出され、桐生に大雨警報、吉岡町、榛東村に洪水警報が出された。各地に出されていた警報は同日午前6時前に全て解除された。
JR東日本高崎支社によると、この雨の影響で高崎、上越、信越、吾妻、八高の各線で9日始発から速度を落として運転を行った。そのため、高崎線では上下3本が運休したほか、各線区で上下計39本に遅れが生じ、約1万3100人に影響が出た。9時20分現在、多少の遅れは生じているが、回復傾向という。
同気象台によると、10日明け方まで引き続き大気の不安定な状態が続くとし、これまでに降った雨で地盤が緩んでいるところもあるため、少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあると警戒をよびかけている。
9日に予想される1時間降水量は多い所で南部が50ミリ、北部が40ミリ。9日午前6時から10日午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で南部が100ミリ、北部が80ミリ。
—–
[link] : 群馬県内各地で激しい雨 安中は1時間に120ミリ 土砂流出や道路冠水も | 上毛新聞社のニュースサイト