浅間山噴火警戒レベル「2」に引き上げから23日で2年
2025/3/21
群馬と長野の県境にある浅間山について、気象庁がおととし3月に噴火警戒レベルを「2」に引き上げてから23日で2年となります。
気象庁は、地殻変動は停滞しているものの、火山性地震が続いているなどとして、噴火警戒レベル「2」を継続し、警戒を呼びかけています。
浅間山でおととし3月、山の膨張を示すと考えられる地殻変動が確認されて、火山性地震も増えたことから、気象庁は、噴火警戒レベルを「1」から火口周辺への立ち入り規制を示す「2」に引き上げました。
この引き上げから23日で2年となる中、気象庁によりますと、浅間山では、地殻変動は去年5月以降停滞している一方、火山性地震は1か月間の一日あたりの平均で50回ほど起きているということです。
また、火山ガスの放出量は増減を繰り返しながら一日あたり500トン前後観測され、やや多い状態が続いています。
このため、気象庁は、浅間山で今後、小規模な噴火が発生するおそれがあるとして、噴火警戒レベル「2」を継続し、火口からおおむね2キロの範囲で噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。
【前橋地方気象台の担当者は】
噴火警戒レベル「2」への引き上げからまもなく2年となる浅間山。
いまの火山活動の状態をどう見ればいいのか、前橋地方気象台の担当者に聞きました。
気象台の火山防災官の宮下誠さんは「去年5月以降は深い地下からのマグマの供給がない状態で、山が膨張する動きは落ち着き、安定してきている」と分析しています。
一方、火口の浅い部分の火山性地震や火山ガスは多いため、火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性は続くと見ているということです。
そして、いまの火山活動の状態は長期的に続くと考えられ、当面、噴火警戒レベル「2」を継続するとの見方を示しました。
その上で宮下さんは「急に状況が変化することもあるため、登山などを行う際は、周辺の自治体が出す規制に従うとともに、気象庁が出す情報に注意してほしい」と話していました。
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[cite] : 浅間山噴火警戒レベル「2」に引き上げから23日で2年|NHK 群馬県のニュース