暴行後に父親死亡で男に懲役7年求刑 群馬・前橋地裁公判

暴行後に父親死亡で男に懲役7年求刑 群馬・前橋地裁公判
2024/7/9

 2022年11月に群馬県桐生市の自宅で、父親に暴行して死なせたとして、傷害致死の罪に問われた同市の歯科技工士の男(53)の裁判員裁判の論告求刑公判が8日、前橋地裁(橋本健裁判長)であった。検察側は「年齢差と体格差のある被害者に強度の暴行を加え、犯行後も危険な状態になるのを認識して放置した」として、懲役7年を求刑し、結審した。

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 検察側は論告で、父親の死因に結び付いた脳の損傷について、医学的に「転倒で生じたと考えることは困難」と指摘。犯行後に姉夫妻に送った「親が死ぬのを覚悟しろ」などというメッセージからも強度の暴行を加えた自覚があったとし、「悪質な犯行」と非難した。

 弁護側は、父親の脳に数カ月前から病気があったことや、死亡前日に普段通りに会話したという親族の証言などから、暴行と死亡の因果関係は証明できないと指摘。傷害罪に留まると訴え、執行猶予付き判決を求めた。

 論告によると、22年11月5日、同居する父親の頭や顔をガラス瓶や拳で殴って外傷性くも膜下出血などを負わせ、同月9日ごろ低体温症で死亡させたとされる。

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